Mintのpython開発環境3つ
hiroadmin | 2014年11月21日プログラム言語 Python について開発環境3つを簡単に紹介。
今回紹介するのは、IDLE Python2.7、 Eclipse、 Anjuta。
共通したことは、無料でPython が使える。
開発環境で長所・短所を比較するため使ったプログラムは、自作ロト6分析予想プログラム。
Python用に数年前に作成したもので、プログラムは11に分けて作成。(必要な処理に必要なプログラムを呼び出す仕組み)
ソフトの内容に関して時間をかけて使っていないため、一部を紹介。詳細は他のサイトを参照。
3つのソフトは、「ソフトウェアの管理から」インストールできる。
Eclipse の最新版は、http://mergedoc.sourceforge.jp/ からインストール。
IDLE Python2.7
プログラム名「idle-Python2.7」。(以降 IDLE)
< 長所 >
- 「ソフトウェアの管理」からインストール可能
- インストールした直後、設定せずにすぐに使える。
- 1つのキーを押すことで即実行してくれる。(結果が見られる)
- プロググラムをファイルに保存することができる。保存したものは、他の開発環境で継続して作業することができる。
- 基本的な事を学習するにはおすすめ。
- プログラムを作成する補助機能が付いている。最小限のものだが、文法の学習には少しいい。
- 以前に作成紹介したガジェットソフトくらいは作成可能。
< 短所 >
- ソフト自体日本語化されていない。しかし、設定する項目自体少なく、エディタの文字サイズの設定などわかりやすい。
- 日本語入力が不安定で、現実的に日本語で書き込むことができない。(Mint xfce、ibus-mozc使用)
- エディタとしての機能としては最小限のもの。使いづらい。
(ペーストする際、一旦文字を消してからペーストしなければならない、など) - 人と共同して作成するような大掛かりなソフトを作るのに、苦労する。
< 短所を補うには >
- 少しPythonに慣れたら、Mint 付属のテキストエディターで作成し、その内容をコピーし実行する。
- テキストエディタの種類によっては、あるキー一つで実行してくれるものもある。この場合、エディタの設定が少し大変。
- プログラムを分割して作成する方法がある。 [ from ファイル名 import ] で複数の人でソフトを作ることは、なんとか可能。
パッと起動して、電卓代わりにも使える。
もちろん、sine,cosine,tangentなど科学技術の計算も可能。
Eclipse
どんな言語でも扱うことができる、Eclipseというフリーソフト。
本来は JAVA を対象に作られたもの。他に PHP 、C 、C++ などの言語も扱える。
スマホのソフトは、Eclipse で作られることも少なくない。
< 長所 >
- 相対的にエディタは使いやすく、日本語入力も問題ない。
- Eclipse の使い方はPython以外の言語を使用してもほとんど変わらない。よってPython以外の言語を学習するときも有利。
- 他の言語でEclipseを使っている人は、ソフトの使い方自体を覚えることは少ない。
- プログラムの作成補助は、IDLE よりかなり優れている。スペルミスも未然に防ぐ工夫もされている。この後、どんなプログラムを入力したらいいか、ヒントも豊富。
- 1つのプログラムは、タブで区切られる。複数のプログラムを同時にまたは、比較しながら作成するには便利。
タブを利用して、メモ(テキストファイル)を有効活用しながら、Pythonの学習を進められる。 - 1つのキーで即実行してくれる。(結果が見られる)
- 一つの窓で、ファイル、プログラム、実行結果のエリアが自由に配置できるため、見やすい。
- Windows で同様に Eclipse が使える。
- 他人と共同してプログラムを作成する機能がある。
- ブラウザー専用ソフトの作成補助「Django」が使える。(正式にはフレームワークという分類)
< 短所 >
- インストールが面倒。日本語化設定、Pythonを使えるための後付ソフト「pydev」のインストール、さらにPythonを使うための諸設定が必要。
- 設定が詳細なため、初めての人は分かりづらい。
- Python以外に、Eclipseを使う勉強が大変。
- 起動が相対的に遅い。
Anjuta
Mint ではあまり安定したソフトではなさそうにみえる。
Pythonに特化した開発環境であるため、IDLE、Eclipse にはない特徴がある。(ここでは、専門的であるため取り上げない。あまりわからないのが本音)
< 長所 >
- ソフトは日本語化されている。
- 相対的にエディタは使いやすい。日本語入力に問題ない。
- Eclipse に比べると、設定項目自体は少ない。
- プログラムが完成した後、配布する際にインストールする形式に変換することができる。Windows でいう .exe ファイルのように。フリーで配布する際の手続きができる。
- 1つのプログラムは、タブで区切られる。複数のプログラムを同時にまたは、比較しながら作成するには便利。
タブを利用して、メモ(テキストファイル)を有効活用しながら、Pythonの学習を進められる。 - 1つのキーで即実行してくれる。(結果が見られる)
- ブラウザー専用ソフトの作成補助「Django」が使える。(正式にはフレームワークという分類)
< 短所 >
- ソフト自体の動作が安定していないようだ。(使い方が未熟な可能性がある)
突然の終了、フリーズ、”F3″キーで実行だが使い慣れていないためか機能しない事も。 - 新規作成時、基本プログラムの指定を再設定しないと、実行対象以外のプログラムだけしか動かず、戸惑う。
- Eclipse に比べると、設定項目自体は少ないとはいえ、IDLE に比べると多い。
- Anjutaソフトの学習に時間がかかる。しかし、Eclipse ほどではない。
プログラム作成補助の機能は未確認。設定項目では、作成補助らしきものはあったが設定して使用していない。
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Django についてザックリいうと
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Yahooのような会員用のサイトを作成したり、ブラウザーのみで動くソフトを作成するためのPython専用のソフト。
これらのサイトやソフトを最小限の労力でつくり上げることができる。
最小限の労力で作るしくみは、専門用語の「フレームワーク」を理解するとわかりやすい。
フレームワークとは、Python(Djangoの場合)で書かれたプログラムの集まり。
多数あるプログラムに、自由に書き込むことができるエリアと、書き込んではいけないエリアがある。
書き込むことができるエリアには、数値、文字、Pythonのプログラムを書き込む。
すると、それぞれのエリアに書き込んだものは決まった働きをする。
あるものは、ブラウザーのある場所に文字を出力したり、名前を入力後にボタンを押すと予めエリアに書き込んだデーだベース名に沿って処理をされたりする。
特定の処理をするプログラムに必要事項を書き込む。
次に、どの順番で動かすか、予想外のことが起きたら、このプログラムで対処しなさい、などの指定作業を繰り返す。
動作確認して、作成終了。
終わりに
長所・短所および比較はあくまでも主観的。
使い方が優しい順に、IDLE、 Anjuta、 Eclipse 。
初めての人は IDLE。なれたら Eclipse で、他の言語も学習するには有利。
Pythonのみを使い、配布目的にするなら Anjuta。
初めちょろちょろと使うなら、IDLE。
慣れてきた中パッパと使うなら、Eclipse。
配布したいなら、赤子泣いて(も)蓋と(るな)られても、Anjutaを使う。
(苦しいか・・・・・)